BVBとはベー・ヴィラール・ブルタイユの略である。路線は国鉄ベーからベー市街地を抜けてラックで山上のリゾート地ヴィラールへ、ここで本格的な登山鉄道に乗り換えて標高1800mのブルタイユに向かう。
　ベー駅前を発車した電車は駅前通りを進んで約2km離れたべーの市街に入る。町の出外れにベビュー(Bevieux)という駅があってそこまで道路併用軌道、車庫もここにある。発車するとすぐにラック区間に、このへんはAL線と同じパターンである。
　山を上りきったところがグリオン(Gryon)で標高はすでに1131m。ここからは山上のリゾート地帯で、両側にホテルや山荘が点在する道路併用軌道になる。歩行者や自転車も目立つ中を進んでヴィラール駅に着く。
　ベー発の電車はここが終点でここまで所要40分。ブルタイユまで直通する列車はなく、電機が牽く客車に乗り換えることになる。
　ベー〜ヴィラール間は朝６時から夜９時まで１時間ごとに運転されている。それより先は完全な観光路線で、スキーシーズン中は30分毎に動くがオフシーズンは一日3列車しか走らない。
　

　すっかり変わってしまったエイグル駅前と違い、ここには昔のままの駅前風景が今もそのまま残っている。残念なのは電車である。新しいタイプに置き換わってしまっている上、カラーリングが何ともいただけない。

駅前の急カーブで見事な「くの字」に折れ曲がった電車。

こうなると模型の急カーブ並み、それ以上かも。貫通路は乗客も通れるのだろうか、きっと乗務員オンリーなんだろうな。

国鉄ベー駅前に到着した電車

国鉄ベー駅。駅正面へ突っ込んでいる線には区間運転の二軸電車用。