この日は丁度町の防火デーだった。1950年5月14日、上松市街の大半が焼けるという大火があり役場も小学校も類焼した。
　以後毎年この日に大掛かりな防火訓練が行なわれ、運輸営林署でも機関庫にある車両を全部対岸へ避難させているのだった。
　そんな日とも知らずに行ったのだが、目にしたのはディーゼル機関車を4〜5両ずつまとめて次から次へと移動させている最中だった。

　さきを急ぐドライブ旅行の途中だったのか、写真はこれだけしかない。こんな貴重な場面に遭遇しながら早々と切り上げてしまったようだ。雨も降っているし長居は無用と思ったのだろうが、今にして思えばなんとも勿体ない。

モーターカーも挟んで５両編成の機関車群、運転手は前後の機関車にに一人ずつ。

酒井の10トンも協三の10トンも避難する。

牽引機役の加藤４トンが走り回って大活躍。

ここでは４両編成、後方にも見える。

鬼淵鉄橋の上にも先行集団が見える。手前右のレールは撤去直後のようだ。