1971年7月、新黒井駅の残像

　1971年5月、残存区間に並行する道路改修も終わり、頸城鉄道は完全に姿を消した。その2か月後勤務先の夏季休暇を利用してその後の様子を見に行った。

旧本社横の小公園に保存されている２号機、現在イトーヨーカドーがある場所である。

ハ５は新潟鉄工へ引き取られハ６だけが放置されている。このあとニフ、貨車とともに神戸の篤志家に引き取られる。

　コッペル２号機だけは1966年に廃車されたあと、直江津市内の本社横に移されて保存された。頚鉄公園として整備された敷地に展示され、案内板には頚鉄号として紹介されていた。
　その後1972年から西武鉄道に貸し出され山口線で５年間元気な姿を見せてくれた。この時は頸城から星野機関士ら２名が出向して乗務した。

舗装こそされていないが構内は整備されている。

農業倉庫方向の線路跡はすでに草ぼうぼう。

新黒井駅は廃止されて３年が経過していた。構内のレールは剥がされているものの駅舎は何かの事務所に使われているらしく人の気配があった。

駅の出外れにあった鉄橋跡。

草むらの中に放置されたニフと有蓋貨車。