この時、小林旭主演の映画ロケが行なわれ、久しぶりに蒸気機関車５号機が動いた。主人公が汽車に乗って故郷へ帰ってきたという場面だったと思う。映画はヒット作とはならず私も見る機会がなかった。タイトルは「あらくれ」だったと記憶している。日活映画「あらくれ」
　関係者から情報をもらって出かけたが、鉄道ファンは皆無でロケ見物の野次馬も殆んどいなかった。おかげで何度も行ったり来たりする蒸気列車を思う存分撮ることができた。
　残念なのは、このときのネガが行方不明で見つからないことである。
　

無事ロケが終わって機関庫へ戻った。

ロケ中といいながら長閑なものだった。

40年前とはいえこんな農作業姿があるはずなく、二人とも映画のエキストラである。

　これらの写真はキネ旬の「蒸気機関車　昭和45年秋号」に使ったもの。手元にある雑誌の誌面を複写したが見開きページはコピーできなかった。
　ネガは当時原稿とともに誰かに渡してそのままになってしまったのかも知れない。