履歴書

年齢	居住地	記　　　事
0歳	名古屋	1944年、大富豪の一人息子として生まれる。生家は副業として農場、養鶏場、醸造場を営み、祖父は伝統工芸技能者。（実は裏庭で野菜を作り、ニワトリを数羽飼い、納屋に味噌玉が下がり、祖父は時々ワラ縄を編んでいた。住まいは電灯あり、水道、ガス、電話すべてなし。便所は当然汲取式）
7歳	名古屋	英才教育の一環で電関セットを買い与えられる。箱型EB58だったが、ガラレールは錆さびになって今も残っている。トランスとモーターの焼けるにおいを覚えているのは当時英才だった証拠。
9歳	名古屋	HOゲージの真鍮製Ｂ凸型ディーゼルロコとアメリカ型のボックスカー３両を買い与えられた。木彫り道床の線路は今もある。ロコは交流モーターだった。
10歳	神戸	「模型とラジオ」を毎月購読した。買い始めたときは「模型とラジオ工作」だった。
12歳	神戸	家宝のキャノンⅡbカメラを持ち出して初めて鉄道写真を撮りに出かける。行先はなんと別府鉄道と加古川機関区だった。近所の精巧堂模型店で始めて「鉄道模型趣味」を購入した。
13歳	神戸	家族旅行で城崎温泉へ行ったとき、車窓から加悦鉄道が走るのを見た。今も忘れられない光景。
14歳	神戸	一人で初めての遠出。名古屋から上松の木曽森林鉄道を見に行った。ボールドウインが元気に動いていた。２回目の遠出として加悦鉄道を見に行った、日帰りで行くには遠かった。
15歳	横浜	一人で初の一泊旅行、草軽電鉄を見に行った。父親の会社の保養所に泊まった。鉄道友の会に入会、小さな薄っぺらな会報が結構な情報源だった。友の会のリストをもとにベルギーの鉄道ファンと文通を開始、大学卒業まで続いた。家族旅行で東北へ行き、沼尻中ノ沢温泉と熱塩温泉で泊まった。
16歳	横浜	一人で２泊３日の北陸旅行をし、頚城鉄道を見た。この頃からユースホステルの利用を始めた。
17歳	横浜	夏休みに一人で東北一周旅行をした。受験校に通いながらこんなことをする奴は他にいなかったろう。学割の証明書は無制限に何枚でももらえた。
19歳	横浜	大学入学。鉄道研究会に入部したが友人に誘われ観光事業研究会にも所属、二股かけていた。友人に今上天皇の甥や、頚城の浦川原村出身の男がいた。沼尻鉄道に通い始めた。
20歳	横浜	冬、山陽山陰と九州大分まで鉄旅行。春、観研の仲間と九州一周観光旅行。冬、東北一周鉄旅行、山形の友人宅で泊まり蔵王へ連れて行かれて初めてスキーをした。
21歳	横浜	夏一人で鉄と観光の北海道旅行。頚城や尾小屋へせっせと通い始めた。
22歳	横浜	春、４人で一ヵ月半の台湾旅行。おそらく日本の鉄ファンとして初めて基隆炭鉱や瑞三鉱業を訪問、後日「鉄道ファン」に発表した。
23歳	名古屋	まともに授業に出ないまま大学卒業、就職。今だに時々悪い夢を見る。教科書がない、教室が分からない、教師の顔もよく分からない…。