知多市岡田、ここは昔知多木綿の町として栄えたところだ。繊維産業が振るわなくなったことと、名鉄電車の沿線から外れている（といっても２キロほど）ためか、かなり大きな町にもかかわらず古い家並が残る静かな佇まいを見せている。
　ところどころに木綿工場が残り、丘の上では老舗の料理旅館が今も営業を続けている。街並み観光にも力を入れ始めているようで、大きな観光看板もある。

　「中七木綿本店」という大きな木綿問屋があって、岡田で生産される木綿はすべてこの店を通じて出荷されたという。
　明治末年から大正時代にかけてのことだというが、今も豪壮な屋敷が残っている。これを維持している現在の当主は何をしている人だろうか。

白っぽい洋館は今も現役の岡田郵便局。

かつての岡田木綿の総元締め中七木綿本店の屋敷。

今は裏通りになっている曲がりくねった細い道が昔のメインストリートだったのか、郵便局や大きな門構えの屋敷が軒を並べている。

岡田のメインストリートには、帝国ホテル設計のライトの手になるような医院(中)があると思えば、廃墟のまま放置された建物(右)も残っている。