ダージリン

　成田空港の出発時刻は11時30分。集合を2時間前の午前９時半にしたので大阪から参加するには前泊しなければならない。日本橋馬喰町の定宿(東横イン)で一泊したあとの旅行２日目がツアー初日というわけである。
　インドで発券(たぶん)されたエアチケットなので航空機は当然インド航空。60才代メインの6人のメンバー全員ご機嫌で機上の人となった。

　海外旅行初日だったが日本食を勧められた。天丼にしたが海外レストランの怪しげな代物と違い味噌汁、お新香を含め完璧な和食だった。
　ちなみにお値段は天丼が650ルピー(1300円)、グラスビールが150ルピー(300円)。
　現地感覚では３倍から４倍高いが日本国内並みの値段である。

　インドのダージリンへは8年前の2007年に一度行ったことがある。機会があればもう一度行きたいと思っていたところ、声をかけてくれる人がいて再訪することができた。
　メンバーは異なるが季節も日数も人数も前回とほぼ同じグループ旅行で、チャーター列車を走らせそれを別の車で写真撮影しながら追いかけるという手法も同じだった。
　前回は日本の旅行社に依頼してツアコンも同行したが、今回は現地旅行社(日系)に手配を委ねたのでその分安上がりだった。そのためビザを個人で取得するなど若干の手間もかかったが、旅行自体は極めてスムーズだった。

　成田から大阪上空を通過してデリーまで９時間のフライト、時差は３時間半である。
　隣り合わせたのはカブールまで行くというアフガニスタン人のおっさんで、アフガニスタン空手協会の会長。
　流派は極真会で大統領とも面識があると誇らしげに写真を見せてくれた。
　アフガニスタンへ帰ったら酒が飲めなくなるといってビールを何本も飲んでいた。
　

　デリーへ到着したのは現地時刻の午後５時半。現地旅行社の日本人スタッフ(社長らしい)が出迎えてくれた。その日は空港近くのコンパクトなホテルで宿泊。シティパークホテル富士といってここも日系で日本人スタッフが２人常駐している。ネット情報では２年前にオープンした新しいホテル、そのせいか豪華ではないが清潔で快適だった。

　エア・インディアのAI307便はB787の新鋭機だったが、窓のブラインドが液晶調光式で昼間にも関わらず真っ暗にされてしまい、外がまったく見えないのには参った。