6トン機が脱線、これでレールがバラバラになった。

友納站にはドラム缶の給水塔もあるのだが、６トン機から3.5トン機へホースで水を補給していた。

セメント袋満載のフラットカー(トロッコ)が脱線した。

田圃から取ってきた泥を煙室内に塗り固めて蒸気モレを塞ぐ。

　総站の構内で機関車が空転したら、何たることレールが粉みじんに吹っ飛んでしまった。レールの側面部分が錆びきっていたのだ。

　目の前でいつ何が起きるか分からない、これも基隆炭鉱の魅力の一つだった。
　坑車だけでなく機関車も時々脱線する。走行中に連結器が切れて坑車を置き去りにしてしまう。線路脇の田圃の水をバケツで給水する。
　普通の鉄道ではあってはならないことがここでは日常茶飯事。そのつど機関士たちは苦笑いしながらも一生懸命復旧に当たっていた。