ＴＴＡ

　TTA保存鉄道は夏の間だけ週４回、火木土日と動くが日曜日以外は午後２時が運転開始である。事前にこのことを調べてあったので、アンシュールレスの二日目も午前中は鍾乳洞トラムを満喫した。(実はいささか飽きてしまった)
　11時半のトラムを見送ってからTTAの起点エレーゼ(Erezee)へ向けて出発した。昼食は目的地へ着いてからということにして田舎道の一般道を一路エレーゼに向かった。かろうじてエレーゼの記載があるヨーロッパ全域道路地図を頼りに走るが、町と言えるほどの集落はなく信号機もまったくない。
　40分も走った頃、丘の坂道を下ったところに突然エレーゼと表示のあるロータリーがあった。ここだ、あたりには一軒の民家もないがすぐ右手に駅らしいものが見えた。
　とても保存鉄道とは思えない立派な駅舎には鍵がかかり、車両の姿はおろか人っ子一人いない。昼食の取れるところもまったくなく、いつも非常用に持ち歩くことにしているホテルの朝食時に残したパン一個で腹ごしらえ。
　撮影地のロケハンということで沿線を往復して戻ったら、マイカーでやってきた人たちが集まり始めていた。いつの間にか回送された車両が止まっていて、駅の記念品売り場もオープンしている。