ＴＴＡ

　14時30分に列車が引き返してしまうと、フォルジュの駅はまたもとの静けさに戻る。少し離れたところに数軒の民家があるが、どの家も大きく豊かな暮らしを思わせる。
　再び並行道路をエレーゼまで列車追跡するが、線路とクロスする道が３ヶ所しかないのだから撮影ポイントはどうしても限られてしまう。

　トラムで22分の距離を車で走れば10分ほどで着いてしまう。一車線の道路だが信号はなく、交通量もきわめて少ないので途中駅で待ちうけしながら楽に追いかけられる。

　16時の列車はドシャン(Dochamps)まで行くので終点へ先回りする。ドシャンは沿線で一番まともな村で3～40軒ほどの民家がある。
　村へ着いたものの駅がどこだか分からない。土地の人に言われたとおり300ｍほど坂道を下ったところに、駅だけがぽつんとあった。

一週間に５回だけやってくる列車がドシャンに向けて最後の急勾配を上がってきた。今日の列車はこの一本だけだ。