11月30日、空港から機関車庫へ直行

　旅の目的地ダージリンはデリーの東1,100キロ、コルカタの北600キロの地点である。ネパール、中国、ブータンさらにバングラデシュに囲まれた袋小路のような場所で、中国との国境沿い聳えるのがヒマラヤ山脈で手前はシッキムである。シッキムはかつて独立王国で中国と領有権を争ったが、現在はインド最小のシッキム州になっている。ダージリンはそのシッキムとの境に近い。
　ダージリンへ向かう最寄のバグドグラ空港はネパールとバングラに挟まれた所にあって地図を見ると両国境までわずか10キロほどしかない。空軍との供用空港であるがよくこんなところに造ったものだと思う。すぐ近くにはインド陸軍の広大なベースもある。

夕食はホテルレストランでビール一杯と焼飯と焼きそば。一人当たり約1,100円。

　幹線道路に面している道路を一歩外へ出るとそこは庶民の街。
　車道の何倍も広い路肩部分はあちこち掘り返されて拡幅中の工事現場のよう。
　そこは屋台街であり駐車スペースであり、人々のたまり場でもある。そんな道を牛の糞を踏まないよう用心しながら歩く。
　両脇に立ち並ぶ店舗はかなりまともで、この界隈は中級階層以上の街らしい。

インドの日没。

　今晩の宿泊ホテルはバグドグラのMarina's Motelという小奇麗なホテル。外人観光客には縁が無さそうだが、軍の上級将校らしき人たちが何組も目につく高級ホテル。

　１時間ばかりの機関庫訪問を終えたあと鉄道線路に沿って少し走ってみた。
　すでに夕刻とあって線路に面した家の前でくつろぐ人々の姿が見られた。

機関庫に着いたら我々のチャーターする機関車がもう煙を上げていた。

幹線道路が渋滞していたのでこんな生活道路へ入り込んで行った。

　１時間近く走ってダージリン鉄道のシリグリ機関庫に到着。翌日我々がチャーターする列車を牽引する機関車はもう煙を上げていた。
　外ではディーゼル機の補修塗装中だった。

　バグドグラ空港から４日間お世話になる２台の車に３人ずつ分乗して機関庫があるシリグリへ向かってスタートした。案内してくれるのはガイドと運転手２人ずつの計４人。

空港からバグドグラの街を抜けて機関庫があるシリグリへ向かう。

　途中の街道が大渋滞で大きな川の手前で土手の道へ下りた。そのあと現地の生活道路をウネウネト走って機関庫のあるシリグリに到着した。

線路に面して粗末な民家や店が並んでいるが、中にはテント暮らし（ベッドが見えた）の家族もいる。