ホテルのマイクロバスでやっとコークス工場へ到着。

　重慶のホテルでチャーターしたマイクロバスは、朝8時前に出発したにもかかわらずとんでもない悪路に難儀した上、途中でパンクしたりしてわずか20キロ先のコークス工場へ着く頃にはもう11時をまわっていた。

　午後一番の列車が出て行くのを見送ろうとしたら、目の前で停まってしまった。
　何人かが機関車の前で思案していると思ったら、その場でジャッキアップしてなんと軸受を外してしまった。
　軸受が焼つきを起こしたらしいく、外した軸受を水溜りの泥水につけて冷やしはじめた。昔、基隆炭鉱で目にしたのと変わらない情景が展開されていた。
　30分後、修理の終わった機関車に便乗して山へ向かうことにした。運転席後部の荷物室然とした部分は空っぽで６人はゆうに乗れる。ウエイトは床に敷きつめてあるのだろうか。

ホッパー車につかまった職員が不安そうに軸受の様子を見る。

動輪の軸受メタルが焼きつきを起こしてしまい…

運転手も苦笑いするしかない。

空のホッパー車を牽いて午後一番の列車が山を目指す…予定だったが。

石炭を落としたあとループで方向転換。