観測所の入口脇にあるのが放送所でここもトンネルの中。馬山播音站と表示された入口の両脇には「瓦解匪軍士気」「宏揚大漢天声」と書かれた戦時標語がそのまま残る。
監視所・地雷館・戦史館
地下坑道を出ると沙渓砦の遊歩道
展示内容は写真と図解による地雷除去のことがメインであまり興味をひかない。
ここにも海側の小窓に向かって大砲が置かれている。57ミリ砲だという。
金門大橋を渡ってすぐのところにあるレストランで昼食を済ませ、午後一番の行き先は地雷展示館。
獅山大砲陣地から２キロほどで島の最北端、さらにその突端にあるのが馬山観測所という監視所。ここも岩盤をくり抜た地下要塞で、長い地下通路を抜けた先にある観測所の窓から見えるのは中国側の島。距離はわずか２キロしかなくここが大陸中国と最も近い地点である。戦時にはここから対岸の海上活動を監視していたという。
岬の突端にある観測所へ続く地下坑道
厦門の高層ビル群が眼前に広がっている
台湾本土では考えられないモニュメント
戦史館を出て小金門島の最西端にある砂渓砦へまわった。地下坑道を下りると岩礁の上に出て見晴らしの良い展望台がありそこから遊歩道が続く。対岸は厦門の市街地で林立する高層ビル群が間近に見える。
厦門は円形の平らな島で全体が市街地で人口は500万、距離はここからわずか５キロしかない。
各地にあるこれらの施設はどこも本格的な展示館ですべて入館無料。金門島は歴史的に大陸との結びつきが強く中国に好意的な島民が多い。そのため台湾は島民に緊張感を持たせるためにこうした施設を多く設け宣撫工作に躍起になっている。推測だがそうとしか思えない。
小金門島の北西にあるのが湖井頭戦史館。共産党軍との交戦時にはこのあたりが最激戦地だったという。
長い地下坑道を通ってメイン展示場へ向かう
４輪の砲車、高射砲だろうか
地雷展示館の外に展示されている戦車
地雷展示館も展示場は地下にある
レストランには驚くほど大勢の人がいた
金門島の北東部金沙鎮の最北端から一気に島を縦断して金門大橋を渡り小金門島へ。全長5.4キロの橋で通行は無料。この橋は１年前の2022年10月に開通したばかりで、それ以前はフェリーが両島の最も狭い海峡部を30分ごとに運航していた。
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地下にある放送室
スピーカーの音が届いた範囲
大陸に向けてラウドスピーカーによる放送が行われていたところで、テレサテンも２回訪れている。今でも時々大陸に向けてポップミュージックや閩南語による放送が行われるという。
1991年にテレサ・テンが放送した
目の前に中国側の（角嶼島）が見える
対岸の海上活動を監視していた観測所
