1968年9月25日、部分廃止前の日曜日

　部分廃止を一週間後に控えた日曜日、新黒井駅には軽便の乗り収めをしようとする人たちが押しかけた。

　このページは明らかに日曜日の光景だと思われるが、当時のカレンダーをチェックしたら1968年9月の日曜日は22日と29日。最終運行日は30日だったので、29日に撮ったものかもしれない。なぜかネガケースには9月24〜26日と記載している。

　浦川原から折り返してきたホジは案の定客車を１両外してきた。百間町から先はまだ廃止になるわけではないがここから乗ろうという乗客も多い。

　百間町の駅を見下ろすこれらの写真、車庫の高い位置にある窓から撮ったと思っていたが、どうやら大屋根の上まで上がったらしい。

一週間後には見られなくなる百間町駅の賑やかな列車離合風景。

１軸しか駆動輪をもたない非力なホジがこれだけ牽いて走るのは珍しい。

　秋の一日、好天にも恵まれ、これほどの乗客が押しかけるのは開業以来初めてかと思われるほど。
　ホジが２両のボギー客車を牽くことは珍しく、ニフを挟んで最後尾に付けられた客車は急遽増結したものに違いない。さらに本来乗客を乗せないはずのニフにも乗客の姿が見られる。

ピクニック気分で乗り収めにやって来た家族の記念撮影。