シドンの隊商宿(キャラバン・サライ)

狭い入口が1カ所あるだけ。

広い中庭の周囲を取りかこむ２階建ての隊商宿。

　サイダはもとシドンといって地中海に面したレバノンでもとびきり古い港町。その一角にある古いビルのレストランで昼食を摂った。
　1000年は経っていそうな古いビルだが雑居ビルというのか薄暗い通路に店舗が並んでいる。
　狭い入口を入って階上へ上がるとガラス張りの明るいレストランだった。ここではレバノン風の魚料理だったが、なんとも食欲がなく軽めの一皿で終わり。
　サイダはレバノン南部に属しイスラム教徒が大半のようでレストランにもアルコール飲料は置いていない。炭酸水の他甘いグレープジュース、レモネードがフリーだった。

　このかつての隊商宿はフランス統治下時代には一時期フランス領事館として使用された。

１階が商品の倉庫で２階が商人たちの宿舎だった。

　昼食後は徒歩でサイダ（旧シドン）の市内観光。歩き始めてすぐの所にあったのはハーン・エル・フランシェという隊商宿の館。隊商といってもラクダではなく船でやって来た商人たちのこと。これもデル・エル・カマルの宮殿を建てた17世紀の英雄ファハル・ディーンが造営した。

政治家の看板がかかる建物がキャラバン・サライ。

　通路の出口近くにあったのが水タバコの器具を並べた店と、その前でタバコを吸っているおじさん。店の奥に椅子が並んでいるところを見ると棚の器具はレンタル品で、ここで借りて水タバコで一服するのだろうか。何とも大層な装置だ。

　古いビルの通路の洋品店の横にレストラン(Tawlet Saida)の入口があった。

築1,000年と言ってもおかしくない古いビルの上がレストラン。

スタッフにカメラを向ける参加者の一人。

館内の一部は現在もフランス系のカルチャーセンターとして利用されている。