ザクセン

　フィフテルベルク鉄道の起点クランザールから東へ直線距離で８キロのところにヨーシュタット(Joehstadt)という町がある。ここも国境の町で、オーバービーゼンタール同様チェコまで１キロもない。
　このヨーシュタットを起点にして7.9キロ北にあるシュタインバッハ(Steinbach)という村まで保存鉄道があって、ザクセンマイヤーといわれるⅣＫ型蒸機が走っている。
　ドイツザクセン地方には蒸機の走る狭軌鉄道が幾つもあるが、なかでも一番行きにくいのがこのプレスニッツタール鉄道である。両端とも他の鉄道に接続しない孤立した鉄道であるが、元々はシュタインバッハから更に北へ15キロの路線があって、ＤＢ線のヴォルケンシュタイン駅(Wolkenstein)とを結ぶ貨物主体の鉄道だった。
　運転されるのは主に夏季の土日曜でⅣＫ機牽引の列車が４往復する。その他にも運転日があり、２列車で８往復運転されることもある。
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　フィフテルベルク鉄道訪問を終えたあと、田舎道を30分も走ったらヨーシュタットの町に着いた。その日は金曜日で、列車が動かないことは分っていたがロケハンを兼ねて機関庫へ行ってみた。翌日の運転に備えてⅣＫ機がすでに煙を上げている。

　保存鉄道として復活するまでの年月が長かったので構内には鉄筋のアパートが建ってしまい、機関庫の前はわずかな線路が残るだけで行止まりになっている。旧駅舎の前は空き地が広がり、現在はバスや乗用車の駐車場になっている。