客車の中ほどにトイレがある、使用禁止のはずなのに中から現れたおばちゃんを見た車掌があわてて鍵をかけていた。
　赤いストーブが車内に２基ある。

　窓ガラスの開閉は皮ベルトを引っ張ってサッシを持ち上げて穴を突起にはめて止める方式。窓枠の下辺が前後に少し動くようになっていて、完全に閉めるときは思い切り持ち上げてからサッシの突起を窓枠に乗せて止める。
　思い出すのは16年前のラーデボイル。そこの客車も同じ方式だったが皮ベルトが合成皮革のため穴が縦に裂けてしまいストッパーの役を果たしていなかった。当時の東独製品の粗悪さを実感した。

乗務員はボランティアと思われる人たちばかり。

全行程7.8キロ、37〜44分間の旅である。

右側にトイレ、その前にストーブ。

　二日目の朝まず10時5分発のシュタインバッハ行き列車に乗ってみることにした。

機関車横の仮設ホームから乗り込む。

ホースから漏れるスチームが白い。