スイス私鉄ＭＣ
MC(Martigny Chatelard)

　スイス南西の一番隅にある町の、国鉄マルティニ(Martigny)駅を発車してフランス国境のシャトラール(Le Chatelard)に向かう電車がMC線である。
　終点シャトラールは何もない山の中、線路はそのままトンネルで国境を越えているがフランス国鉄(SNCF)になる。
　MC線の区間は45分だがほぼ全列車がさらに45分先のシャモニー(Chamonix Mont-Blanc)を経由して標準軌線の接続駅まで直通している。
　

山から下りて来た電車、カマボコっぽい。

国鉄線に沿って走るといいながらこんなに高度差がある。

車番が７とはスイスらしくない、モハニ７。

制御車側だが塗装の関係で正面の印象が違って面白い。

スイスのド田舎にもかかわらずフレンチテイストあふれるマルティニ駅前。

マルティニ駅。よく見るとレールが横切っている。

　この鉄道も山に取り付く部分はラックレールであるが、最大の特徴は山間部に入ると第三軌条集電になってしまうことだ。パンタを上げて走るのは国鉄に沿って走る最初の数キロだけで、ラック区間になると架線が視界から消えてしまう。
　驚いたのは第三軌条が極めて無防備というか無造作に設置されていること。駅構内でも感電防止カバーがついているのはホームの付近だけ、警告板を見て自分の安全は自分で守れということだろうが、日本の感覚ではとても信じられない。